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平成23年3月11日午後2時46分、三陸沖を震源としたマグニチュード9.0の大地震が発生、直後に襲った大津波により大槌町は壊滅的被害を受けました。7月末の時点で死者790人、行方不明者773人。
お祭りのときに通りで笑顔でお花をくれた方たち、門打ちでお世話になった家の方たち、、、。個人的なお付き合いはなくとも、お祭り、虎舞を通じてお付き合いのあった方々が多数犠牲になったことはたいへん痛ましく思うところです。
我が城山虎舞も被害は甚大かつ深刻で、活動の基盤となる会館、山車、虎頭、太鼓、衣装、小道具等を津波によりその殆どを流失しました。当初はあまりの被害の甚大さに再興は無理かとあきらめかけましたが、若いメンバーの前向きな気持ち、何よりやる気満々なその明るさに我々幹部連も背中を押される形で、再興へ向けての活動を開始しました。しかし、メンバーの中には家を失った者、家族を失った者、大槌町を離れざるえなくなった者、、、。単純に虎舞の道具を揃えれば済むというものでもなく、まだまだ困難な状態が続くと思われます。当会では現メンバーの人的被害はありませんでしたが、元メンバーが津波で流されるというたいへん残念な出来事もありました。短い期間であっても、少しでも我が会に関わった人間が今回の津波の犠牲者になっていることを考えると、残念な気持ちでいっぱいです。
当会を引っぱって行っているメンバーはとにかく今動ける者たち、それは年功序列などには囚われない正に一丸となって進む「若き城山連中」たちで、メンバー全員が揃って虎舞が出来る日まで会を守り抜くという確固たる決意を持った若者たちです。彼らの中にはこの4月に中学生になったばかりのメンバーもおり、その将来が期待されるところでもあります。
町内の他団体に目を向けてもやはりその被害は甚大で、我が城山虎舞同様、殆どの道具を流失した団体が多数あります。全国各地のそれと同様、大槌町の郷土芸能団体も地域名、旧町名を名乗っている団体が殆どです。しかし、今回の大津波により町は壊滅的な被害を受け、活動の基盤となる地域が無くなっただけでなく、同時に人口の激減等、郷土芸能を取り巻く環境は困難な一途を辿るばかりです。
「誇り高き文化の継承」の旗の下、教育機関などとも連携し児童生徒の団体参加を推進するなど、様々な手段を講じてこの危機を回避しなければならないのではと強く思うところです。そして、結果的にそれがこの歴史あるすばらしい「オラが町 大槌町」を未来永劫残してくことに繋がっていくのではないでしょうか。
城山虎舞の合言葉はそう、「瓦礫の中からの再興、のり遅れるな!」
平成23年8月
城山虎舞 会長 菊池忠彦
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