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古の昔より「雲は龍に従い、風は虎に従う」という言葉があります。現在と異なり風を動力源とする帆船に乗り組む漁師たちは、風を司る虎を特別な存在として崇め祭っておりました。また、「一夜にして千里を往って千里を帰る」と言われる程の習性を持つ虎を航海安全の守り神として崇敬したと伝えられております。そのような事から、虎の神通力にあやかろうと虎の形態を模し踊り始めたのが起源だとされている。
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・・・と語り継がれていることを幾つか御紹介しましたが、結局のところ虎舞の勇壮な舞い、威勢のいい囃しは三陸の浜っ子の気質に見事にマッチし、地域に根ざした伝統芸能ということだけは間違いないように思います。 |
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さて、ここで大槌町の虎舞を紹介します。
町内には安渡虎舞、吉里吉里虎舞、向川原虎舞、陸中弁天虎舞、城山虎舞の5団体があり、その全ての団体がそれぞれの個性を持った虎舞を踊ります。安渡虎舞、吉里吉里虎舞は、先に紹介した和籐内の虎退治を踊りの中に取り入れており、浄瑠璃「国姓爺合戦」の流を汲んでいるものと思われます。どちらの団体も歴史を感じさせる虎舞を踊り、平成11年には町の無形文化財に指定されています。
向川原虎舞、陸中弁天虎舞、城山虎舞は虎の生態を繊細に踊りに表した芸風が特徴で、「矢車」「跳ね虎」「笹ばみ」は、この3団体の共通の演目です。最も、それぞれが踊りに工夫を凝らし、当然違いを出していますが。 |
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太鼓、笛、威勢のいい掛け声で構成され、楽曲に例えればイントロ、エンディングのようなものです。虎舞を踊る前、踊り終わった後に必ず演じられ、演じる者の気持ちを昂らせ、奮い立たせる最高の前フリ≠ナす。
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ゆったりとしたテンポで、春の日差しを浴びた虎が遊び戯れる様子を表現した踊り。
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乗りのいいアップテンポで、猟師に追われた手負いの虎が暴れ狂う様を表現した踊り。
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虎舞の一連の踊りの中で最も見せ場で、クライマックス。虎が笹で牙を磨き、爪を研ぐ様を表現している。大舞台では二匹の虎が登場し、笹を奪い合い、まるで喧嘩をしているかの如く暴れ狂う。
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その名のとおり、宵宮祭の折に神社に参詣するときのお囃子。
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甚句の拍子で踊る手踊り。
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御存知、民謡の大漁唄い込みを櫂(かい)を振り回して踊る手踊り。
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民謡の「南部俵積み唄」をお祭り風にアレンジしたもので、テンポの良いお囃子に乗せて俵を担いで舞う踊り。
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